ある虐めッ子と虐められッ子のお話。

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―翌朝― 花壇に向かったチャールズの目に写ったものは…。 「よっ、チャールズ」 カートだ。 ―――― 「お前何女とイチャこいてんだよ!!調子乗んなコラッ!!!」 ガッ ガゴッ バキッ ゴッ 「つっ…ぅ゛あ゛っ…ガッ!!!」 鈍い音と、うめき声だけが、寒空の下に響く…。 「何お前、シェリーの事が好きな訳??あんなブスが??? ギャハハハハッ!!!! お笑いだぜ、なあ!!皆!!!!」 ゴスッ 「ヴッ…オエッ!!!」 楽しげな笑い声と、鈍い音は、その後30分以上も延々と続いた。 「じゃーな!!チャールズ!!!」 「あの尻軽女にでも慰めてもらえよ」 「ギャハハハハッ!!!言えてらーっ!!!」 ―プチッ― チャールズの中で、何かがキレた。 「……は…ないっ…!」 「あ゛?」 「シェ、リー…は、し、り軽…なんかじゃ…な…い!!!」 チャールズの精一杯の威勢。 しかし 彼等はソレすら嘲笑いまた数回殴り付けた後、どこかへ消えて行った。 涙の跡と悔しさだけをチャールズの心に残して…。 クリスマスまで、あと3日。
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