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意識が無くなって、気付けば06時近く。
「ここ…は???」
「チャールズ!!!!」
ガバッ、と、抱き着いて来たのは、シェリーだ。
「シェリー!?ちょっ、ってゆうより、ココ…何処??」
目を開けるとそこにあったのは、大きな大きな暖炉の目立つ木製の部屋。
「ここは私の部屋だよ」
「あっ…チャーリーさんっ!!」
そこに居たのは庭師のチャーリーだった。
「いやあ、偶然君が倒れていた所に出くわしたからね、そこにシェリー嬢も来たものだから、私の部屋へ連れて来たんだよ」
ニコリと笑われ、安心したのか、チャールズもまた微笑を零した。
――――
「さあ、そろそろ親が心配するよ、気お付けてお帰り。」
時刻はもう、06:55分。
「うわあっ!!!もうこんな時間!??」
「私、連絡の一つも入れてない!!怒られちゃうっ!!!」
うろたえる二人に、温かい一言。
「ああ、ソレなら心配いらないよ、私が一応連絡を付けておいたからね」
ハハと笑いながら言われた言葉に、二人は安堵した。
「じゃあチャーリーさん、本当にお世話になりました!!」
「さようなら~!!」
「さようなら。気お付けてお帰り。」
ポンッと頭に手を置かれ、二人は何だかくすぐったい気持ちになった。
その後、チャーリーさんは二人の影が消えるまでずっと見守っていた。
「…どうして今の子供は、こんな事をするのか…
本当に面白い。」
ニッ
その言葉は雪と共に消えうせたけれど…。
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