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今はまだ誰も犠牲になっていない
また彼女を助けてしまえばあの子が犠牲になる
俺は彼女の家へと急いだ
彼女はまた笑顔を見せてくれる
俺は彼女にこう言った
「もし本当は死んでしまうのに、それを助けれたら
だけどその人を助けたらほかの人が犠牲になるとしたら
・・・キミならどうする」
「う~ん、私なら助けないかな」
「なんでっ・・・」
「だってそれだったら犠牲になった人がかわいそうじゃない」
彼女はあっさりと言った
「・・・じゃあもしその死んでしまうのが・・・キミだったら 」
彼女は真剣は顔になりこう言った
「それならなおさらよ
私のためにほかの人が死ぬなんて嫌だもん」
「・・・・・・」
事件が起こるまであと数時間
彼女は用事があると家を出ようとする
俺はとっさに彼女の手を握る
「本当にいいの!?」
彼女は俺の手を振り払う
「もし私が死ななかったとしても
悲しみの数は変わらない
もし私が死ななかったとしても
ほかの人がかわりに悲しむ未来なんて作っちゃいけない
もし私が死んだとしても
キミなら自分の新しい未来を作れるはず
へへっ なんか私今から死んじゃうみたいな感じだね
だけど
最後にあなたに会えてよかった
私のためにこんなに頑張ってくれて
ありがとう
じゃあ、ね」
彼女は笑顔を見せながら歩いていった
俺は彼女の姿が見えなくなると
涙が溢れてきた
だけど
俺はもう泣くのはこれっきりにすると誓った
一生であと一回願いが叶うのなら
今までキミの笑顔を夢見てきたことを許してくれ
俺はもう過去に目を向けず、未来へと歩き出す
この時代の俺に今の俺の未来を託して
未来を信じ、スイッチを入れる
そしてまた新たな未来への第一歩として
彼女の笑顔に約束して
悲しみを消すために
また新たな悲しみをうむこの機械を
壊すんだ
人類の夢
Time Machineを・・・
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