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「いただきます。」
炒めたキャベツを箸でつまんで口に運ぶ。
「ど、どうっすかねぇ…?」
岡田は心配そうに聞いてくる。
「おいしい。普通に。…それにしても久しぶりにこんな男っぽい料理を食べた。儚がいつも作ってくれてたから…。」
そう、儚は料理が好きで、いつも違う料理を俺に作ってくれる。
「儚…さん?って…中嶋さんの恋人だったり?」
目をキラーン、と輝かせて問い掛ける岡田は何だかからかうようだ。
「まあ…な…。」
俺は照れ臭さで少し俯いて答える。
「わかった!その儚さんとケンカして俺ん家まで来たんすね!?」
「…なっ!?」
何でわかるんだ…!?
俺、顔に出てたか?
岡田…あなどれない…。
「図星っすか!?…まあ、俺でよかったら話して下さいよ。聞きますよ?」
食卓テーブルを挟んで向こう側の岡田の言葉に、俺が悪いって言われるのはわかっていたけど、俺が一方的に悪いケンカの一部始終を話した。
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