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「俺は……っ!」
「中嶋さんっ!?」
カタカタと身体が震える。
俺が儚を好きだと思っていた気持ちは、金持ちの男達のねじ曲がった感情と一緒だった…?
俺の感情は間違っていた―…?
わからない
わからない
わからない
その時、何か暖かいものに包まれた。
「落ち着い下さい、中嶋さん。大丈夫、大丈夫ですから。」
岡田が抱きしめてくれたようで、驚いてる余裕なんてなかった俺は、その言葉と岡田に縋り付くように抱きしめ返した。
「中嶋さんは儚さんが大好きなんすよね?それが行き過ぎて、きっと間違った感じになってしまったと思うんす。」
儚が大好き
そこに嘘はない
好きで好きで
心配で
傷付けたくなくて
いなくなって欲しくなくて
だから過保護になり過ぎた
今日の朝、雪を見て儚はあんなに外に出たかったって言ってたじゃないか
儚の事をわかってた"つもり"だったんだ
わかってなんかなかった癖に
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