イルミネーションが輝いて

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  夕方5時。 バイトが終わって、この前の指輪が売っている店に立ち寄った。   「あの、ここにあるこの指輪欲しいんですけど…。」   「ありがとうございます。ですが申し訳ありませんお客様。こちらの商品はもう最後の一品となっておりまして、御予約済みなんです。大変申し訳ありません。」   「え…。じゃあ他の指輪とかありませんか?」   「指輪はもう御予約済みと在庫が無いという訳でして…。御希望に添えなくて誠に申し訳ありません。」     どうしたものか…。 指輪が無いとは。   とりあえずその店を出て、他の店を探す事にした。     こんな事なら事前にもっと調べておけば良かった。     焦っている今の俺には、いつもより一層輝いている街のイルミネーションは、俺をイライラさせる材料でしかなかった。                 .
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