赤いドレス

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大好きな笑顔 すねた顔も怒った顔も 時折見せる子供っぽい仕草も 柔らかな肌の温もりも サラサラと風に揺れる艶やかな髪の香りも 何度も重ねた唇の感触も 全てを取り戻せるのなら 俺は潔く死神にこの命を差し出しただろう けれど 香奈子は、もう、いない 車がスピンしてガードレールを突き破り、即死だったと後で聞かされた―…。
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