20歳のXmas

8/9
前へ
/91ページ
次へ
胸がざわついた。頭の先から爪先までザワッと血の気が引いていくのがわかった。 「香奈子‥っ!」 俺は居ても立ってもいられなくなり、ファー付のロングコートと車の鍵を手に、外へ飛び出した!。ロングコートの裾が写真立てにぶつかって、ガシャーン!と派手な音を立てて割れた!。 壊れた写真立ての中には、幸せそうに笑う香奈子と俺がいた。 俺はハッと振り返り、香奈子の笑顔に、目が釘付けになった。
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!

59人が本棚に入れています
本棚に追加