第二章 現在

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九州男はため息をつき口を開く 「クリスマスめんどくさいからなぁー」 「どんだけぇー」 笑いながら健史が言う そして、健史が何か思い出すような口振りで話し掛けてくる。 「あ!そういえば最近、引っ越したのは【それ】が理由かぁ」 「それって、なんだよ?」 九州男が聞く  「彼女だよ!お前が引っ越す理由はほとんど…」 健史はいったん話しを切り言いなおす  「いや、全部彼女がらみで引っ越ししとるやん!」    「全部は言い過ぎやろぉ?」 九州男がとぼけてみる  「じゃ、今回の引っ越しの理由は何なん?」 健史が聞いてくる   「うっ…」 九州男が言葉を詰まらせる   「確かにこいつの言う通りだ、俺自身も女以外での理由で引っ越しした記憶が無い」 九州男は投げ遣り気味に健史に言う   「お前の言うとおり彼女が理由で引っ越しましたよ」 健史は自慢気な顔をみせる   「でも前から思ってたけど引っ越しまでして別れるのめんどくさくねぇ?」 健史が聞いてきた   「そうでもねぇよ!」 九州男はしつこい女と別れる時は、予め引っ越しの準備をして一方的に電話で別れを告げるあとは音信不通
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