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だからといって、いきなり何か行動を起こせるような甲斐性はない。
部活に行けば普通に話もするが、相変わらずクラスでは目も合わないような関係のままだ。
ただぼんやり彼女を観察する日々が続いた。
耳の上で髪を留めているピンが毎日違う。
日本史と現代文の時間は結構ウトウトしている。
ペン回しが上手い。
そんな事を知れば知るほど、自分が彼女のことを何も知らないような気がして焦る。
ある日の昼休み、普段は友人と談笑している葉山が、その日は窓からじっと校庭を見下ろしていた。
つられて見てみると、隣のクラスの奴らがサッカーをしている。
ふいに胸がざわついた。
彼女の視線を追ったその先にいたのは…
津田だった。
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