お母さん

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「さぁ、はなすよ」 「う、うん」 スピードをつけたじてんしゃは、グラッとバランスをくずしてたおれた。 「うわっ」 ぼくはじめんにたおれこむ。 お母さんがあわててこっちに来た。 「大丈夫、ゆうた?」 ひざがジンジンして、手の平から血がにじんでいる。 でもぼくはガマンしてうなずいた。 お母さんはやさしいかおで笑って、あたまをなでる。 「えらいね。さすが男の子だね」 ぼくも笑った。 「さぁ、もう一回れんしゅうしよっか」 「うん!」
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