お母さん

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びょういんにつくと、お父さんは入口のおばさんにお母さんの名前をいった。 おばさんは名前をしらべて、右のほうをさした。 お父さんに手をひかれ、ぼくはあわててついていく。 いきどまりのとこを左にまがってすぐのへやに入った。 ガチャッ 「あっ…お母さん…」 そこには、真っ白なかおをしたお母さんがねむっていた。 まわりにはおいしゃさんと、けいさつの人がいる。 お父さんはゆっくりお母さんにちかづくと、そっとお母さんにふれた。 「おい…目をさませ…。…うそだろう?まだ、ただいまっていってないぞ?」 お父さんがないている。 ぼくはきゅうにふあんになって、お母さんにちかづいた。 「お母さん!おきて、お母さん!!」 お母さんの手にさわったら、すごくつめたくて、思わず手をはなした。 お母さん…うごかない。 目をつぶったまま、おきない。 ぼくのかお見てわらってくれない。 お母さん…お母さん…
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