第一章、 再会は満員電車で

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どうしたのだろうとおばさんの手を見ると、誰かがその手を掴んでいた。 稔の耳に低い男の声が聞こえてくる。 「痴漢の現行犯だ。次の駅で降りろ」 その声が例のおばさんに向けられたものだということは明白だ。 稔は声の主の姿を見ようと顔を巡らせようとしたが動く事が出来なかった。
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