プロローグ、忘れられない出会い

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イヤイヤ……俺は確かに童顔だし、女顔だとはよく言われるが、こんな小さな女の子に母親と間違われる事は初めてのことだ。 「ママ、もうどこにもいかないでね」 もしかして頭の弱い子なのか? と思い様子を窺うが、女の子の表情を見る限りとても利発そうだし、言っている言葉も明瞭に理解できる。 「えっと……俺は君のママじゃないよ」 何とか搾り出すように口にした言葉に女の子はきょとん、とした表情で俺を見つめていた。
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