嫌なものは嫌だ!!

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 大きな音をたててドアが閉まった。そして小さく鍵とチェーンをかける音も聞こえてくる。  あーぁ。嫌われちまった。  ま、仕方ないか。あんだけ意味不明なことを言われたら、人間なら誰でもあぁなるよな。  でも、アイツじゃなきゃ、晴じゃなきゃダメなんだよ。  目を覚まして初めて見たとき、微かだけどアイツがそこにいた気がした。  最初は夢かと思った。この世界にはもうアイツはいないのに、そこにいたように。  そして直感で分かったんだ。晴はきっと――  その時、全身に低い振動の様な感覚が伝わる。 「……!? この感じは!!」  この脳に直接響く様な振動、間違ない。  でも、今の俺は……くそっ、行くしかない!!  一瞬の躊躇を振り切った俺は、その気配に向けて走り出した。
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