非現実の始まり

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「あーぁ勿体ねえ、食べ物は大事にしないとダメなんだぜ?」  あ……そっか、俺疲れてるんだ。猫が喋るはずないもんね。 「つか腹減ったんだけどー」  神様が俺に休めと言ってるんだね? そうだよね? 「聞いてんのかー?」  何も聞こえません聞こえてません。寝よう、寝て起きたら全て無かった事に―― 「ならねーし!!」 「痛だだだだ! 夢じゃねぇ!!」  ガッツリと足の親指を噛まれました。 「まったくよぉ……考えてることが口に出てんだよ」  やっぱり夢じゃないことは確かなようだ。仕方ない、話しかけてみよう。 「やっぱり……君が喋ってるんですよね?」 「俺以外に誰かいるか?」 「ですよねー……」  普段あまり使わない敬語で尋ねてみた。  そして帰ってきた答えが現状が現実だということを容赦なく俺に突き付ける。  くそったれ、何がどうすりゃ猫が喋る世界が出来あがるんだよ!!
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