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かなり昔の話です‥ 夜遅くに、駅の公衆トイレに入った男性がいました 生憎、朝顔(小用専門)は2つ共使用者がおり、ならば個室へ‥と、扉を開くと、便器にしゃがみ込んでいる人の後ろ姿が‥ 慌てて詫びて扉を閉めました‥鍵が壊れているのかよ‥などと1人ボヤいて誤魔化し笑い‥ すぐに朝顔の方が空いたので、そちらで用をたしていたら背後からうめき声が‥ 便秘かな?などと思いつつ用を済ませて洗面所へ‥ ‥が‥時は真冬‥もしや脳卒中でも?の不安が頭に浮かび上がって、引き戻り‥再び、個室の前へ‥ 今度はキチンとノックをするが‥返事が無い‥ただうめき声だけが聞こえてくる‥ 一瞬、駅員を呼びに行こうかとも考えたが‥とりあえず、様子を見てから‥と、扉を開ける‥ 中には誰も居なかった‥ 自分が用を足している間に出ていったのだろう‥うめき声に聞こえたのは電車の音が籠もって響いていただけ‥ そう、自分に言い聞かせて彼はトイレから出ていった その帰り‥どうにもスッキリしないので‥一杯飲んで‥と、行き着けのスナックに‥ 彼のコートを脱がしていた若い女の子が笑い出した コートの下の‥彼のウールのスーツの肩の所にトイレットペーパーの[切れ端]が付いていた‥ お話は、ここまで‥ この話は、そのスナックに居た別の客が笑い声に振り向き、笑われた人物がその女の子に話しているのを聞いて、知り合いに伝えた話しだそうです‥
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