青いメリークリスマス

3/3
前へ
/4ページ
次へ
 アナウンスが聞こえて、ふと目を開けると、見慣れた景色。ここが電車の中だと思い出した。       -ああ、またあの夢        私は溜息を吐いて立ちあがり、ちょうど最寄り駅のホームに滑り込んだ電車を降りた。冷たい空気が肌を撫でた。  あの日とよく似たこのひんやりした空気。クリスマスはもう来週に迫っている。              帰り道、街を彩るイルミネーションや、嬉しそうに腕を組んで歩く恋人たちを、なんとなく横目で見て、そのまま商店街を抜ける。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加