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アナウンスが聞こえて、ふと目を開けると、見慣れた景色。ここが電車の中だと思い出した。
-ああ、またあの夢
私は溜息を吐いて立ちあがり、ちょうど最寄り駅のホームに滑り込んだ電車を降りた。冷たい空気が肌を撫でた。
あの日とよく似たこのひんやりした空気。クリスマスはもう来週に迫っている。
帰り道、街を彩るイルミネーションや、嬉しそうに腕を組んで歩く恋人たちを、なんとなく横目で見て、そのまま商店街を抜ける。
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