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このテレビは全く興味がないらしく、後ろで頬杖を付きながら顔をしかめているのは、17歳の友矢。
そして一番前に陣取っている、金髪の長い髪を腰までのツインテールにしてるお転婆娘の瑠璃。歳は15歳。
私たち、と言っても女性人だけだが、このテレビを真剣に見ていた。
丁度番組が終わるか否かの頃、“トントン”とドアを叩く音がした。
「こんな時間に誰だ?」
訝しげに、友矢が玄関へ向かいドアを開けた。
その瞬間私達は目を見張った。玄関にいた人は17歳くらいの白い髪の少年だった。
私と瑠璃は
「かっこいい~!」
と言ってその少年に一目惚れした。
「おっ、おい!」
びっくりしたのは、その少年じゃなく香矢と友矢だった。少年はたじろぎもせず、優しく微笑んでいた。
「どうしたんですか?」
私が聞くと少年は
「わからない。ただ翔一という名と、この赤いランドセルしか持っていません」
この事を聞くと香矢は
「どうしよう。でも帰るところがないのなら、ここにいてもいいよ?」
透かさず瑠璃が
「私たち15歳で年下ですけど、迷惑でなかったら是非そうしてください。」
私達、と言うのは私と瑠璃の事である。勿論男子たちは嫉妬して臍を曲げていた。翔一は女子たちから歓迎パーティーに招待されていた。
男子たちも居たので、もう諦めた様子だった。
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