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マルレラはすぐに振り向き返事をした。「はい、何でございますか。」「マルレラ、我は長くは待てん。出来るだけ早くしろ。あまり時間をかけていると…わかっているな?」「……はぃ。」このときマルレラはソルゾーンに本物の恐怖を覚えた。
(森)
周りに警戒しながらハンはゼンと森の中で小休憩をとっていた。これからどうするか、いつまでもここにいるわけにはいかない。きっとすぐに追っ手に見つかってしまうだろう、それにこいつをどうするか。ハンの頭の中でいろんな考えがぐるぐる回っていた。「そうだ❗」ハンはソルゾーンへの最高の復讐を思いついた、それはソルゾーンに抵抗している人々にゼンをあずける、ということだった。まだ何も知らないゼンはその人々の下で成長していくと、必然的にソルゾーンを倒すべき悪だと思うだろう。そしていつかソルゾーンはゼンに倒される日がくる…。「とりあえず、この森を抜け出さなくては…全てはそれからだ。」ハンは腰をゆっくりと上げて、「ゼン、行くぞ❗」と言った。言葉の意味は分からなかったが、休憩は終わり、ということをなんとなく感じとったゼンは立ち上がった。2人が歩き出したそのとき、「見つけたぞ❗そこか❗」「‼⁉」「上だ‼ゼン避けろ‼」ハンはゼンの腕を掴んで横にさっと退いた。「ドォォォン‼」降ってきた物体はさっきゼン達がいた所に着地した。ハンは振り返ってみると、それは全身白い金属、マシーンのようだ。ハンの身長の倍以上あり、中心にコックピットのような所があった。「貴様を捕まえないと、ワシの命が危ないんじゃー‼」突然それはゼンに向かって両腕を降り下ろした。「危ない‼」「ドゴォォン‼」間一髪、ハンがゼンを抱えて近くの木の枝に飛び乗った。すると、すぐさまそのマシーンは木に向かってパンチを繰り出した。ハンは木から飛び降りて地上に着地した。「バリバリバリ‼ズドーン‼」木が真ん中から真っ二つに折れて倒れた。「お前は誰だ⁉」ハンは尋ねた。すると、マシーンはハンの方向いてこう言った「ワシじゃよ、分からぬか、ハン。」それは聞き覚えのある声だった…ソルゾーンの近くにいた人物…「まさか、マルレラ様⁉いやマルレラか⁉お前がソルゾーンから送り出された追っ手か⁉」すると、コックピットのような所が開き、中から人が出てきた「その通りじゃ‼裏切り者❗ヌシを殺し、ゼンを捕まえに来たのじゃ‼」
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