~相撲~

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しかし、相撲好きな僕でもやはり苦い思い出があります。 あれは高校2年生でした。 バスケットボール部だった僕はアメリカの選手に憧れ、坊主だったにもかかわらず、当時はやっていた「白いヘアバンド」を買いに友達と駅ビルに行きました。理由は、「モテる奴はみんなヘアバンドをしていた」からです。大体男子高校生の考える事はこんなもんです。今思うとなぜ坊主なのにヘアバンドが必要なのか全くわかりません。大人になったものです。 さて、ヘアバンドは見つからず、友達と帰ろうとしていた時でした。そこで友達はやってしまったのです。 10人中6人ぐらいのヘアバンドの集団、またも当時はやっていた江口洋介ばりの長髪、短ラン、なぜそんなに太いのか本当に理由を教えてほしいズボン、風邪をひいているのか花粉症なのかわからないマスク…… そうです。友達はいわゆる不良、ヤンキー、チーマー、ギャング、etc…すべてに当てはまる不良グループと目があってしまったのです。 しかも友人は目が悪く、いつも細い目をしていたから尚更だったんでしょうね。 当然彼らは、 「突然ですが、私達と目線が合った原因は一体何なのでしょうか?」 という意味の言葉を少し大きめの音量で話し始めました。
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