~相撲~

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早くいうと前者は「チョットマテコラ」、後者は「ナメテンジャネェゾコラ」的な感じです。恐怖です。 グループが追いかけてきたのを横目で確認しましたが、そこはバスケットボール部の一応エース、友達は野球部のエース。生半可に駅ビルに集まっていた不良とは日頃の鍛え方が違います。 しかし無我夢中で走った為、友達とははぐれてしまいました。そして僕も体力の限界を感じ、「隠れなければやられチャウ」と思った時、目の前に材木屋さんがありました。 屋根があり、削った木材があり、隠れるのに好都合でした。そしてその奥に潜んだのでした。 5分後ぐらいして、隠れていた僕はコッソリと立ち上がり、様子を見ようと外に出ようとした瞬間でした。 「な゛ん゛だお゛め゛ーは!」 いきなり田中邦衛のような喋り方で僕を呼び止めた初老の男性はその材木屋の社長でした。 「追われているんです」と僕は言いました(生きてる内はこのセリフは使わないな)。 社長は 「それ゛はぎぢぃな゛。」といい、僕を匿ってくれました。そして社長となぜか相撲を見て、お茶を飲んで帰りました。その日の貴乃花はいつもより強かった気がしました。 ちなみに友達はイトーヨーカ堂に逃げ、その流れでバイトを決めました。
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