~友人~

2/4
前へ
/21ページ
次へ
僕には昔からの友人が多いです。元来人見知りの僕は、新しい友達ができるとつい力が入りすぎてしまい、 「週末の土曜日に互いに酒を酌み交わす所存でごわすニンニン」 等と西郷隆盛が迫り来る欧米諸国に完全にいろんな意味で参ってしまったような状態に陥ってしまい、 「なんなんだこの腐った西郷隆盛口調は…」等と苦笑いをされるのがオチです。 「違う違うホントは僕はこんなんじゃないでごわすよ~ニンニン」と隠れ身の術か何かで目の前から消えて、ガラパゴス諸島で誰の目にも触れず、ワニと余生を過ごしたくなります。 しかし僕の友人は幸か不幸か非常に個性的な人間が多く、こんな僕でも付き合ってくれる友人ばかりです。嬉しい限りですが、今回は最も親しい悪友「Y」君にまつわる話です。 このY君は小学5年生からの付き合いなのですが、とにかくバカなのかマジメなのか、僕と同じ小市民なのか大傑物なのか、全く謎の男なのです。 話し出すとキリがないのですが例えば、僕が20代半ばで仕事で異動があり、また東京の狭いワンルームでは嫌だったので、「ここは奮発して広い部屋を」と思い、埼玉県川口市に3LDKを借りた時の話です。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加