23.少年の叫び

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穴から外に出た瞬間、俺は空中へ放り投げられた。 予想はしていたが、3階からの落下となるとキツい。 俺はどこかに包帯を引っ掛ける場所がないか探したが、 「ぐっ!?」 背中に強い衝撃を受け、一瞬思考が停止した。 息が詰まり、身動きもできない。 どうやら、隣のビルの壁に叩きつけられたようだった。 「く……そっ……」 気付いた時には、何もすることが出来ずに落下していた。 灰色の地面が迫る。 硬そうだとか、冷たそうだとかそんなことばかりが頭に浮かんだ。 そして、ドンと体中がバラバラになりそうな強い衝撃。 「……死んだ、のか?」 左肩から落ちた俺は、動かずにうつ伏せに倒れていた。 実はダメージはさほどでもない。 落ちることを覚悟した俺は、包帯による防御を固めることに専念していたのだ。 それでも動かないのは何故か。 それはもちろん、サーペントワンを出し抜くためである。 「おい、死んだ、のか?」 羽音が近付いてきて、サーペントワンも地上に降り立ったようだった。 足音が規則正しく近付いてくる。
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