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「寒いねー急に寒くなったねー」
「昼間はそうでも無いけど、朝と夜は本当に寒いな」
白い息を吐きながら、退屈な時にするありがちな退屈な会話を、俺はクガイ・ナナと交わしていた。
護衛の願いを当然断ろうとしたのだが……、結局ナナと二人で商店街の路地裏を忍び歩く俺は典型的な日本人と言えるだろう。
あーあ、下らない。
超下らない。
自分で自分の将来に不安だ。
にしても、リュウジロウの言葉が変に頭に引っ掛かる。
今のトウマちゃんにはナナちゃんが必要、だって?
逆だろ?
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