まほら

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雪空の下に舞う 貴女は何処へ… 追いかけてみたけれど 粉雪に消えていく… 夢中で探していたの 貴方のことを… どれだけ想ってみても 叶わない恋でした… 貴女を想う度 季節が巡りゆく 今年も冬至がやってくる 幻の如く… 可憐な羽根を広げ 舞う紋白蝶 我を翻弄しては 美しく散って逝く… 掌の上に乗せ 優しく包んで 気持ちを抑えられず 涙が零れた 貴方を想う度 記憶が舞い戻る いつかの二人は永遠に 白き世界へ還る… 恋人を待っていた 余は紋白蝶 いつまで待っていれば 貴方に逢えるの? 凍えた羽根を広げ 貴方を探すわ 力尽き果てた頃 貴方を見つけた…
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