私の12月25日

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しばらく待つとやっと彼がやって来た。どうやら走ってきたみたい。 「ごめんごめん。待った……よね?」 どうして男ってこういうのにルーズなんだろ……今日は大切な日なのに。 「手。寒そうだからあっためてあげるよ」 彼の手はとってもあったかくて、なんだか恥ずかしくなってきた。 「フフッ……」 彼はそんな私の仕草がわかったみたい。……ますます恥ずかしい。これも遅れてきたのが悪いんだぞ? 「まだ寒いかな?」 何も言わずにうなずいて少し見つめ合っていた。 そして瞼をゆっくりと閉じ、唇に彼を感じた。
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