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しばらく待つとやっと彼がやって来た。どうやら走ってきたみたい。
「ごめんごめん。待った……よね?」
どうして男ってこういうのにルーズなんだろ……今日は大切な日なのに。
「手。寒そうだからあっためてあげるよ」
彼の手はとってもあったかくて、なんだか恥ずかしくなってきた。
「フフッ……」
彼はそんな私の仕草がわかったみたい。……ますます恥ずかしい。これも遅れてきたのが悪いんだぞ?
「まだ寒いかな?」
何も言わずにうなずいて少し見つめ合っていた。
そして瞼をゆっくりと閉じ、唇に彼を感じた。
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