2人が本棚に入れています
本棚に追加
第五章
2~3時間ぐらいはたっただろう
二人でいろいろやってるうちにお腹が減ってきた
孝「これどうする?」
薫「少しはやいけどご飯食べにいこか?」
薫もお腹が減ってらしいのでとりあえずマッ🌕へ行くことにした
一人の時はもちろんツレといる時でさえこんなに時間が早く感じた事がなかった
こんなに楽しかった事は何年ぶりだろう
勝手に緊張してる俺にたいしてとても明るく話をする薫
その日から俺たちはデートを繰り返すようになった
2000年夏
1990年夏
俺は走って病院に向かっていた
着いた時にはすでに遅かった
看護婦さん「10分ほど前です…」
後ろから聞こえる声をきいたとき目から涙があふれだした
孝「なんで…なんでなんだよ」
薫が死んだ
交通事故だったらしいが詳しくは聞かなかった
走りだした
ただひたすらに
泣きながら走った
胸がくるしくなり肩で息をした
顔を上げた時目に薫と出会った夏祭りが目に入った
薫と来るはずだった夏祭り
きずけばくじ引きの前…
一回200円
200円を出してくじを引く
線香花火の束を引き当てた
俺はその場で泣き出した
薫と出会った夏、初めてのデート、二人で過ごしたクリスマス
薫との思い出が次々に頭の中をかけめぐる
面会時間ギリギリに薫の所に戻った
冷たくなった薫にいろんな話をした
2年だけだったが薫と過ごした時間
そのまま朝を迎えた俺は枕元に線香花火を優しくおいて一言
孝「俺、薫の分まで生きるよ。どんなことがあっても絶対薫のこと忘れない……ありがとう」
2000年夏
俺は28になった今仕事を休んで決まった日に墓地に来る
手を合わせ
孝「また来年も来るよ」
線香花火をそっと置いて墓地を後にした
END
最初のコメントを投稿しよう!