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出版業界にも顔が利くようになっており、その作者に会う機会をつくってもらうのは簡単だった。
そして僕と彼女は出会った。彼女は正に僕を魅了した主人公そのままの、素敵な女性だった。
彼女は椎名林檎といった。やはり芸名でもなくペンネームでもなかった。
どうやら彼女も僕の小説を読んで、主人公に恋をしていたらしい。
彼女とは話が弾み、僕達はすぐに恋に落ちた。
もちろん一緒に来ていた、彼女の小説の挿絵を書いていたオタクみたいなオッサンは無視だ。
僕達はすぐに愛し合う仲になった。お互いの小説を読み、さらにお互い自身を愛する。それはいつまでも続くと思っていた。
しかし、ある日僕達の間に大きな亀裂が入った。
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