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俺は誰もいない公園で一人淋しく缶コーヒーを左手に、携帯を右手にしていた。
メールをしているのだが、相手は勿論さっきのあの子なのだが、初めて女の子に送るので、どう送れば良いのか分からなかった。
「さて、どうしたものか…」
いくら悩んでもいい答えが見付からず、飲む缶コーヒーの量ばかりが増えていった。
一、二時間悩むことでようやく送ることが出来たのだが、送ったメールってのが。
宛先:南条 加奈
件名:初メール
添付:なし
本文:今日、ちゃんと帰れたか?
まぁ、これからもよろしく…。
なんとも寂しいメールだと、我ながらそう思った。
今になってだから言うが、女の子もとい彼女の名前は南条 加奈さんというらしい。
可愛らしい名前だなぁ…////
俺が携帯片手にぼーっとしていた時に、上空から声がした。
「―――ん?
なん…どぅぁッ!?!?」
俺が上を見た瞬間に目の前の視界が暗くなり、何かの重みが感じられた。
空から女の人が降ってきた?
いやいや、いくらモテないからって何考えてんだよ…。
空から人間が降って来るわけない。
俺はそういう風に現実逃避をしていたら…。
「――――んんッ…」
幻じゃないッ!?!?
俺はいつになく焦っていた。
もちろん空から落ちてきた女の人の事なのだが、いつまでも起きない女の人に心配になり、ベンチに寝かすことにした。
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