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「ママッ!?死なないでッ!僕はどうすればいいのッ!?」
「ごめん…ね…ごめ……」
「謝らなくていいからッ!お願いだよッ!!」
僕は泣きながらママに抱きつく。
ママの手がゆっくり僕の頭にやってきた。
「愛し…て…る…」
パンッ!!
乾いた音がして、ママの手が地面についた。
ピチャ…
地面についた所から血が跳ね、僕の頬を濡らした。
「バカッ!子供がいるんだぞッ!」
誰かがそう言った。
だが僕の耳には入ってこなかった。
いつの間にか雪が降っていた。
雪はママの血を吸い、真っ赤に染まった。
「ああ…あ……」
僕はその場に立ち尽くした。
「うわあああああ……!!」
周りの人が僕に寄ってきた。
そこで僕の記憶は途絶えた。
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