†Reality ring†    第Ⅳ章 ~弱みを乗り越えて~

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「ッァァァァァ!!」 「どうした?何もなしで突っ込んできて?」 キコウはそのままカルナに突っ込み算盤を振り下ろした カルナは自身の武器である蛇骨(じゃこつ)で算盤を防いだ 「俺は囮や・・・ま、あんだけ丸見えの詠唱じゃ囮もクソもあったもんじゃないけどな」 「何だと!?」 「剣譜の連歌」 「ッ!?」 (斬撃!?) キコウはニヤリと笑うとその場を離れた カルナが驚きルンの方へと顔を向けた それと同時にルンはレイピアの先をカルナに向けた するとそこから斬撃がカルナの真横を通りすぎ頬からは少量の血が流れた 「まだいきます!!」 「くっ!?うっ!?あぁぁぁぁ!!」 ルンはさらに連続で斬撃を飛ばした カルナは斬撃の多さに全てを防ぐことができずその身に無数の斬撃を受け地に倒れた 「よっしゃ!!やったなルンちゃん!!」 「はい!」 キコウとルンは倒れたカルナを見て喜びの声を上げた 「ル~ン!!」 「亮!?」 「その傷は大丈夫か?」 「うん!大丈夫だよ?コルドちゃんが魔法かけてくれたから」 「そっかならよかった」 その時ルンを呼ぶ声がした それは他のドームで戦いを終えた亮だった 亮はモニターでルンが傷を受けたことを知ったため心配になり駆け付けたのだ 「コウ!!」 「おぉ王子それにロストも何や?」 そんな亮に少し遅れてリョウとロストも現われた 「何やじゃねぇよ大丈夫なのか?」 「ま、何とか倒したしな・・・てか何でお前ら外にいるんだよ?」 「モニターちゃんと見ろよ」 「この状況でそんなん見とる余裕なんてないわ」 リョウの心配にキコウは答え同じようにドームに閉じ込められていたはずのリョウ達が外にいることに気付いた リョウは呆れたように言ったがキコウは高所による不安とカルナの存在でモニターを見ている余裕などなかった 「そうだよね・・・僕達は亮真って人と戦って勝ったんだ戦いが終わるとドームが消えるからそれで外にいられるんだ」 「えっ・・・消える!?ルンちゃんまだ終わってねぇ!!」 「えっ!?」 キコウの訴えに納得したロストはなぜ自分達が外にいるのかを話した その訳を聞いたキコウの表情が変わった なぜ自分達がリョウ達と話しているのか? それはカルナを倒したからである しかしキコウ達のドームはまだ消えていなかった そして気付いたキコウは後ろを振り向きルンに叫んだ ルンも驚き後ろを振り返った
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