†Reality ring†    第Ⅳ章 ~弱みを乗り越えて~

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~キコウ&ルンSide~ 「どうしたの?いきなり霧を出したりして」 「長引かせると後々面倒やしルンちゃんの腹の傷も完璧に治ったわけじゃねぇから一撃で終わらせよか思ってな」 霧で囲まれたのを見てルンが不思議そうに尋ねるとキコウはその訳を話した 「え!?一撃って・・・できるの?」 「できるか?じゃなくてやるんだよ・・・ルンちゃんがな」 ルンの疑問にキコウは笑顔でルンを指差しながら答えた 「えっ!?わ、私!?」 「大丈夫やって!今から説明するからよく聞けよ?」 「う、うん・・・」 そんな重要なな役目を任されたルンは心底驚いた だがキコウはルンを落ち着かせると作戦の説明を始めた 「ルンちゃんは四次元倉庫に隠れてくれどうせあの女戦力増やしとるやろうで俺が何とかして近づいてまた四次元倉庫を開く、そんでルンちゃんがあいつに止めを刺してくれ」 「うん・・・でも私がいなくなったらすぐに気付くと思うんだけど・・・?」 キコウの説明に頷いたルンだったがもっともな質問を返した ルンが四次元倉庫に身を隠すとルンはその場からいなくなることになる そうなればカルナがそれに気付かない訳がない 「そこは大丈夫・・・これで書くで」 「書く?」 ルンに大丈夫だと言いキコウが取り出したのは筆・銀鼬蘭だった 「そうキリウのやつがこの算盤造ったやろ?それと同じようにルンちゃんの分身を造り出すんや」 「そっか!それなら大丈夫だね」 キコウは取り出した筆でキリウが金朱雀を造ったようにルンの分身を造り出すということだった ルンはその説明で理解した 「んじゃ頼むでルンちゃん・・・開け四次元倉庫!!」 「よいっしょ!!それじゃキコウ君お願いね」 「おう!任せとけ」 そしてキコウは四次元倉庫を開いた ルンはその中に入るとキコウに笑顔でお願いした キコウも笑顔で親指を立て返した そして四次元倉庫を閉じた 「さてと・・・赤と緑と白と後は・・・青と黒でいいか・・・よし!ドール・アート!!」 キコウはパレットに何色かの絵具を出すと筆に絵具を付け素早く筆を振り空中にルンの分身を描いていった 「出来上がりっと・・・レイピア持たせて・・・完成や!!」 最後にルンの持つ黄尖花(おうせんか)に似たレイピアを造り出しそれを持たせ軽くポーズを取らせた 「よし・・・一炎!!三雷!!八氷!!」 キコウは算盤を弾き三つの魔弾を放った
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