†Reality ring†    第Ⅴ章 ~七人の殺戮兵器~

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~バーベナ学園へ続く道~ 「ルーツの次は僕ですよ・・・」 「ここは俺が行くよ・・・」 「わかりましたお願いします」 次に現れたのは双魚(そうぎょ)宮のアドネートだった 双剣を構え既に戦闘態勢に入っているアドネートにナツが一歩踏み出した マルク達は例のごとくその場を任し先を急いだ 「・・・君一人で僕に勝てるとでも思っているのかい?」 「・・・あぁ」 「・・・忍女に守られたくせに大した自信だね」 「アキに守られた?何のことだ?」 一人残ったナツにアドネートが口を開き言った ナツは少しの間を置いて答えた その返答を聞きアドネートはわけのわからないことを言い出した 当然ナツにも何のことかは理解できなかった 「君は弱いから守られたんだよアキって娘にね・・・だから戦いを代わったのさ」 「なっ!?アキはそんなつもりで俺と戦いを代わったんじゃない!!」 「ホントにそうかな?直接言えばキミが傷つくから口にはしないだけさ・・・それにそう思ってるのはアキって娘だけじゃない君の仲間全員がそう思ってる」 「!?デ、デタラメなこと言うな!!」 アドネートの言ったことにナツは驚き言い返した 事実アキはそのような考えでナツと戦いを代わったわけではない だがアドネートは続けて言うと仲間全員がそう思っていると言い出した ナツはそうであってほしくないと言う思いを込めて言い返した 「果してホントにデタラメかな?」 「ならここで俺が勝って弱くないことを見せてやる!!」 アドネートが尋ねるように言うとナツは怒りを込めて言い返し剣を構えた その時アドネートが微かに頬を緩めた ~バーベナ学園へ続く道~ 「・・・」 「先に行ってここは私が!!」 「お願いします」 先を進む光季達の前に現れたのはグラディラによって作られた殺戮兵器の失敗作カラクリだった そしてこの場に残ったのはサクラだった 「・・・陽よ、水よ、木よ、土よ・・・花を培う万物よ・・・私に力を!!桜花の魔術!!」 「・・・」 サクラはマルク達を見送るとすぐに魔法の呪文を唱え自身の力を上げる補助魔法を使った その間カラクリはピクリとも動くことはなかった 「・・・?」 (何で動かないんだろ・・・?) 「・・・」 全く動かないカラクリにサクラは不信感を覚えた だがやはりカラクリは動かなかった
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