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「わかったよ・・・ただヤバくなったらすぐに逃げろよ?」
「あぁわかってるって」
(バカやろ・・・逃げられるか)
「話はまとまったか?ならさっさと始めようぜ?」
光季はそれ以上何も言わずただ一言逃げるように言った
亮は口では返事を返したが頭では一度戦いが始まれば逃げれるような相手ではないことをわかっていた
亮真は話が終わった事を見越し話し掛けた
「・・・いいのか?先に行かせても?」
「俺はお前さえ殺せれば他はどうでもいいんだよ!!」
「くっ!?」
亮は先へ行く仲間に見向きもしない亮真に尋ねた
すると亮真は答えながら間合いを一気に詰めると勢い良く剣を振り下ろした
亮はそれをしっかりと防いだ
~バーベナ学園へ続く道~
「主はいないようですね・・・」
「鈴さん・・・」
「どうしたんですか?」
光季達の前に姿を現したのは鈴ことスズリアナ・レズム・ユアファトムだった
鈴を知る光季達の雰囲気がただならぬ物だったためシンラが尋ねた
「鈴さんは亮の精霊なんです・・・」
「なるほどそれだけ強い・・・と」
「はい・・・」
シンラの問いにルンが答えようと話すとシンラはその部分と雰囲気から全てを察しさらに聞き返した
それにルンは静かに頷いた
「でしたら私が残りますよ」
「え!?待ってください!!鈴さんは強いんですよ!?」
「えぇわかってますよ?ですが私もそこまで弱くはないですよ?」
今までの話を聞いていたティアラが突然自分が残ると言い出した
しかしルンは鈴が強いということを再度伝えた
だがティアラはニッコリ頬笑むと自信に満ちた口調で返した
「ルンさん・・・ここはティアラ任せましょう」
「・・・わかりました気を付けてください」
「はい」
シンラがルンを諭すとルンは少し間を置いてからティアラに一言残しその場を後にした
「あなた一人で大丈夫ですか?はっきり言ってあなたでは私に勝つことはできませんよ?」
「わかっていますよ・・・勝つことはできなくても足止め程度はできますよね?」
鈴は青龍刀を構えティアラでは勝てないことを伝えた
しかしティアラも自分一人の力では勝つことはできないことぐらいは理解していた
「足止めぐらいなら・・・ですか」
「えぇ・・・一秒でも長くあなたを止めます」
そして接近戦タイプの鈴と遠距離戦タイプのティアラの戦いが静かに始まった
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