第4章「カールと第9」

3/6
前へ
/45ページ
次へ
その言葉が痛く心に突き刺さった 「僕は…」 楽譜を見つめて考えた 『カールに手渡すのだろう?大切な想いと共に』 「はい、僕は絶対にカールにこの楽譜を渡さないといけないんです」 僕はモーツァルト先生を見上げながら言った 大切な気持ちを今忘れかけていた 危なかった、自分のやるべき事を見失いかけた モーツァルト先生には感謝しないと 反省していると 遠くから聴こえて来たのだ 何がだって? トランペットの音がだよ 僕は勢いよく立ち上がると 音の方へ走り出した 『どうした眼鏡!!いきなり走り出すな!!!!』
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加