小5

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そしてサッカーの時間… 僕は常に相手のチームのゴール前に居た。 理由は… 「いい?目立ったらダメだからね?」 「サッカーくらい本気でやらせて下さいよ…」 同じチームになる偶然は無くて違うチームになったのだが…ここにいろって命令が下り今に至る訳だ。 「ダメ!!雪夜は分かってるの?」 目の前で行ったり来たりするボールをのんびり眺めていた。 「何が?」 「利奈も真弥も加那も雪夜の事を狙ってんだからね?」 「…はぁ?」 驚愕の新事実。 「ホントだよ?おかげで私も色々と言われるんだから…」 「へぇ…それは僕も同じ…」 「何が?」 「別に…そろそろサッカーしてきますね。1点くらいは決めないと成績がね…」 歩いてゲームに参加を始める。 後ろで何かを言ってるけど気にしない気にしない… 明らかに適当に飛ばされたボールを取りにいく。 幸い近くに来たのですぐに取れた。 「さてと…行きますか!」 クラスでサッカーをするとやたら人数が多い気がする… しかも女子も混じってるからぶつかっただけでも大騒ぎだ。 分ければいいのに…体育教師め!! サッカーで一番怖いのは団子になって蹴られる事だと思う。 非常に痛い。 なので囲まれる前に強行突発の方が利口だと思うので思いきり切り抜けた。 しかし切り抜けた先にはさっき名前が出た3人組が… 《雪夜の事を狙ってるんだよ?》 『ちっ…変な事を言うから意識するじゃん…』 今さら止める事も出来ずにそのままぶつかった。 思いきり倒れて顔を上げた時に自分の上に3人が乗っているのに気付いた。 ……お、重い…
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