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~その日の夜~
「ったく…どんだけだよ…」
箒で窓を開けて飛び移る。
まさに飛び職。
「うぃ。家来参上っと…って寝てる…」
全く…呼び出しておいて何してんだコイツは…
「寝てる時は可愛いんだけどな…」
「雪夜ぁ…」
「うわっ!!」
恐る恐る顔を覗き込むと寝てた。
「寝言かよ…つかどんな夢を見てんだ?」
なんかニヤニヤしてる…
ほっぺたで遊ぼ…
「むぅ…にゃあ…」
猫の肉球みたいに柔らかいな…
調子に乗ってつまんだその時だった。
「調子に乗りすぎだよ?」
「…あれ?起きてた?」
「当たり前でしょ?」
血の気が引いたのが自分でも分かる。
「狸寝入りとか卑怯だぞ!」
「あらあら何を言い出すと思いきや…雪夜が悪いんだよ?」
「…やられた。ちょっと柔らかくて気持ち良かったのに…」
一瞬でもコイツを可愛いと思った自分が恥ずかしい…
「…そ、そんな事を言っても触らせないからね!」
「もう触りませんよ。ったく…」
それより何で僕は夜に来たんだ?
起こすなら朝でもいいだろ?
「さて…遊ぼ♪」
これが目的ですか…
ま、暇だからいいけど…
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