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ママは自分の懐から一枚の布を私に差し出して来た。その布はとても鮮やかな緑と白で着飾ってあって金色の刺繍が微かに見えるものだった。
「それほど好きならそれでもいいじゃない。そこまで人を好きになれることなんて長い人生一度きりかもしれない。もし、今あきらめたりしたらあなたはこれから先、後悔し続けて生きて行かなければならないかもしれない。だから、今の気持ちを大切にしていくべきじゃないかしら?」
沙織ママはその優しい声と優しい手で泣いている私を慰めてくれた。
「あなたならきっと大丈夫よ。だから、頑張りなさい。」
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