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ーベートーヴェン宅ー
ベートーヴェンの家にはカールが先に来ていた
「カール…先生の様子は?」
「今少し落ち着いたみたいで、眠ってるよ」
私は1人ベートーヴェンの様子を見に行った
『ベートーヴェン、こんな所でくたばるのか?』
「モーツァルト先生…俺は、もう思い残すことはないカールにも楽譜は届いたようだしな」
『そうか、ならばあの世でサリエリに会ったら伝えもらいたいことがある』
「何ですか?」
『今まで本当にすまなかった。と』
「わかりました。伝えましょう…」
私はベートーヴェンと握手を交わした
と、ベートーヴェンの手を握った瞬間私の中に何かが流れ込んできた
そう、あの絶望から絶望を乗り越え歓喜にたどり着くまでのコイツの
記憶、感情全てが私の中に流れ込んできた
『そうか…これが絶望の先…』
私は涙が溢れて止まらなくなった
絶望の先の光それはコイツ自身
私の探し求めていたいたのはこの光…?
「カール…最後にお前に俺の想いが届いてよかった…」
「父さん起きてるの?父さん?父さん!!!!」
異変に気付いたカールはベートーヴェンの体を大きく揺さぶった
「カール?」
「フランツ…父さんが…」
眼鏡は俯き涙を流した
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