第1章「歓喜の後」

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眼鏡の奏でる調べは 私とは違い希望に満ちた曲が多い 眼鏡にはもう絶望はおとずれなさそうだ 何となくわかる しかし、この冬の寒い中よくやるな 演奏はしばらく続いた 演奏が終わり人々が帰ると眼鏡は震える自分の手を見つめていた 『眼鏡…』 「フランツ!」 そこに現れたのはサリエリだった 演奏を聞きに来ていたらしい 「サリエリ先生…」 「フランツ、帰ってたのか!!その指……まず私の家に来なさい」 そう言うとサリエリは眼鏡を自分の家に連れていったのだ
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