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「――父さんの会社が……倒産した」
それは衝撃の一言だった。
突然リビングに呼び出され、いつに無く真剣な表情を浮かべる両親を見ると、ただ事ではない話だとは理解していたつもりだ。
つまらないダジャレかと思ったが違った。表情から分かる、紛れも無い事実。
今俺は、軽くパニックに陥ってる。
「……じゃあ、俺達の生活はどうなるんだ?」
聞いてはいけない事を聞いてしまった気がする……。
今の言葉を口にした直後に、激しく後悔した。
「いや、大丈夫だ。少なくともお前は」
どういう意味だ親父?
じゃあ俺はどうなるんだ?
そう尋ねようとしたが、さっきの事もあり、出そうとした言葉が上手く喉を通らない。
俺の頭は、完全に思考停止状態に陥っていた。
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