突然の事

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「るかぜくん..はるかぜくん.春風くん。」 誰かに呼ばれ目が覚めた。 「んっ、ん~…。」 「どう、具合は?」 俺が大きくのびをすると、看護師さんが俺に聞いた。 「快調です!!良く寝れたし。」 「そう。じゃあまた来るわね。大人しくしてるのよ。」 「ふぁ~い」 俺はあくびをしながら答えた。 俺は菅野 春風[スガノ ハルカゼ] 高校3年。 去年の暮れに入院して4ヶ月あまり。 この頃寝つきが悪くて困っていたけど、 今日は良く寝れて体も気分も良い。 なぜって? 俺の病室から見える桜の木の花が満開になったからだ。 「この調子でいったら来年まで生きれるかな…?」 「あばれたりしなければね。」 俺が口にもらすと母が応答した。 「いたのかよ。いたんだったら声かけろよー。」 「失礼ね。あんたが起きる前からいたわよ。」 「そうだったのかぁ。わりぃ。」 近頃はこんなたわいもない会話も嬉しいような感じがする。 なぜかわからないけど。 「母さん。なんか差し入れない?」 「お菓子ならあるわよ。」 「お茶は?」 「ないわよ。」 「んじゃ後で買って来るよ。」 俺は母から差し入れとお茶代を貰った。 すると扉が開いて看護師さんがやってきた。
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