崩れ落ちる

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「…………」   素直に謝れなかった。   本当は、私もごめんねって 言いたいのに…何故か、 素直になれない自分がいた   「本当…いい迷惑よ。」   雅也を突き放し、扉に向かう。   雅也は座り込んだまま動かない   私は心の中で謝りながら 階段を一気に駆け降りた。               11月30日。   私は完全に孤立していた。           はずだった…なのに… 雅也は、相変わらず 私に話しかけてきた。   「でさぁ、親父ったら」   相槌も返事もしていないのに 私にずっと話しかけてきた
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