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その日は自己紹介などと、簡単な日程で帰れることになった。
「ふぁーぁ…」
帰りの挨拶をするなり欠伸をする慧に、咲と結衣が苦笑する。
「そうだ、運動部は今日から見学可だから、皆見に行ってね!」
慌ただしく戻ってきた滝原の言葉に、聴覚を刺激され目を醒ます慧。
「運動部…?」
「慧、バスケ部行くぞ!」
廊下からは龍斗の声。
教室からは、咲と結衣が慧の手を引き、体育館へと足を運ぶ。
「分かったから! よし、行こう!」
春の割には暑く感じる校舎を駆け抜け、体育館に繋がる通路を歩く4人。
「楽しみー」
実態すら知らずに…。
輝かしい笑みを浮かべる4人は、相当なバスケ好きだと理解が出来る。
それに慧の手と龍斗の手には、何やら靴を入れるケースが…。
バスケットシューズ…
俗に言われるバッシュが、入っているのだろう。
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