いつも通りの朝

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「さてと」   ぼーっと手紙を眺めていた事に漸く気がついて身支度をすることにした。   「ふぅ。これで一段落ついた」   歯も磨いたし、顔も洗った。 服も着替えた。 それに学校の用意も。   俺はテレビのリモコンを手に天気予報を見た。   「晴れか…」   (俺の気分とは真逆だな。) そんな事を考えながらテレビを消し台所の前に立って気合いを入れた。   「おしっ!朝飯でも作るか」   俺はパンをパン焼き機に突っ込んで、レタスとトマトを入れてドレッシングをかけただけの簡単なサラダを作り、コーヒーを入れた。 暫く待って…   チン   「あ、できた」   パンを皿にのっけて朝飯完成。     芋の煮っころがしは温めていない。 食べるつもりはないからだ。 そもそもパンに対して芋の煮っころがしは合わない。 合ってしまっては、いけないのだ。 日本食と欧米食が合うなどとゆうのはありえない。 俺は固定観念が強いのだ。   一番の理由は母さんへの反抗かもしれない。 絶対食ってやるもんかと思っているんだろう。   「いただきます」   一人でも、こうゆうのは言った方がいいと思う。 別に誰かの為に言うものではないし、この食べ物達にこそ礼を言っているのだから。   それにしても一人の食事とは寂しいものだ。 だが、俺はもうそんな事には慣れた。 母など当てには、していない。
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