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「………は?」
何、コイツ?
頭おかしいんちゃう?
「だからー俺を拾えっつったの」
捺の怪訝な表情も気にせず、ソイツははっきりと、わざわざご丁寧にもう一度言ってきた。
「…はァ?あんた、アレか?犬か?それとも、そーゆーの流行ってん?」
ここが学校で、今日は入学式ということも忘れ、つい地が出てしまう。
「…へぇ、関西弁?」
少し驚いたソイツの言葉で我に返った。
はっ、あかんあかん!
こんなとこで初日からバレるわけにはいかなーー「チュッ」
慌てる捺を無視し、ニヤッと不適な笑みを浮かべ、
動揺している捺の唇に、キスをした。
「…いただきっ!」
ペロリと唇を舐め、ヒラヒラと手を振るソイツを見ながら捺の意識は薄れていった。
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