俺を拾え

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ふぅ~と溜め息をつき、寝っ転がる。春の日射しは柔らかく、そよ風が癒やしてくれる。 目を閉じようとした時、屋上に誰かが来た。 三年生になったミホ、サキ、カオリだった。 「また逃げてきたの?」 勝ち気なお姉系、ミホ。 「入学式で一年生にキスしたってほんとー?」 活発なギャル系、サキ。 「いきなりキスはダメよ…?」 お淑やかな清楚系、カオリ。 口々に言う三年生のお姉様方は、由をとても気に入っていてよく遊んでたりする。 …ちょっと人様には言えないようなお遊び仲間とでも言っておこうか。 「ん、ちょっと狙ってる子がいてね」 キスした時の捺を思い出したのか、くすっと笑う由。 「「ふ~ん…」」 ジトッと見てくるお姉様方に、由はニッと笑った。 「まぁ、見ててよ」 内心ではほくそ笑んでいた。
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