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光とともに黒かったモルグは白くなっていき、次第に薄くなり消えていった。
消える間際、母さんの声が聞こえたような気がするが、何を言っていたのか覚えていない。
まるでそこだけすっぽりなかったように。
結局俺は何もできなかった。
母さんに頼りっぱなしで、助けてもらってばかりだった。
隣を見たら咲も泣いていた。
俺達はそのまま、一言も喋らずエレベーターのある方へと歩いていった。
エレベーターから降りると、俺は疲労と混乱のためかその場に倒れこんだ。
倒れた俺を見て、咲が何か喋っている…
俺はそこで一度意識を失った。
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