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「………。」
「いや…何…神に近き《聖》の者には私も興味があってね…教えてくれないか?彼と直接会って話してみたいのだ」
「…《聖眼》の保持者には神官長と言えども不可侵で有ることは…誓約であるでしょう?………」
「…私は別に話しただけではないか…。そこまで邪険にしなくても…」
「《聖眼》の保持者の眼を食べれば自分も…《聖》の力を得られると馬鹿な考えを持つやからがいるんでね……魔法士団、法王顧問機関、国政府からの通達で《聖眼》保持者のその情報も保護を受けているのですよ神官長殿と言えども…簡単に会わす事はできません。」
「…!」
「…これ以上保持者に対する事をお聞きになるなら…王宮への立ち入りをできないとお考え下さい…」
「…君に何の根拠があってその権限があると言うのだね?」
「さあね…でも俺は《保護者》ですから。仲間に害を及ぼす奴は誰だろうが捻潰す…ただそれだけですよ。」
と晴れやかに笑うアニキスに神官長は顔を歪めた。
「……覚えて…おこう。」
低い声音でそう言うと神官長は取り巻きをつれてアニキスの横を通り抜けていく。
「…あの狸。いかがいたします?」
「あの忠告でだめなら…国王陛下になんとかして貰うしかないだろうねぇ…」
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